I'm buzzed !!? ~Tales From ML tone~
このブログタイトルをみて“おお!!”と思われた方、是非最後までご覧いただければなと思います!!
そうです、このタイトルは、1990年に発売されたMichael Landau氏(以下 Landau氏)のファーストソロアルバム『Tales From The Bulge』で、ファンの間では神アルバムと評されている1枚(僕だけ?!)、このアルバムは、Landau氏のギタープレイは勿論の事、現代におけるギターサウンドにも大きな影響を与えていると僕は考えます。
参加メンバーも超豪華で、Vinnie Colaiuta(drums)、Jimmy Johnson(bass)、Wayne Shorter(sax)、Steve Lukather(guitar)、David Garfield(keyboards)等がこのアルバムにメンバーとして参加しています。
アルバムの話はこの辺にして。。。
このアルバムを通じて、ギターキッズへ向けてお伝えしたい事は、Landau氏が放つギターサウンドは、とてつもなく図太いドライブサウンド、現在では“クリスタルトーン”と表される、当時のLA Studio musician定番、透き通った80'sスタイルなクリーンサウンドです。
このアルバムを発表後、『Burning Water』『The Raging Honkies』というバンド結成し、様々なサウンド、エフェクトシステムのバリエーションをファンに見せてくれたLandau氏ですが、このアルバムからは、“That's LA Rock Tone”を聴く事ができます。
ではこのようなラックシステムを使えば同じ音が出るのか?というテーマの元、このブログを書いていければなと思っています。(いやー神の領域のサウンド By田中)
今回のブログを書くにあたって、当時のLandau氏が使っていたとされる機材について、SNSや独自のルート(笑)を使って個人的に調べた情報とはなりますが、是非参考にして頂ければと思います。
さて、80年代にLAスタジオミュージシャンの中で主流となっていたRack Effectorは、当時高価な物として、主にスタジオレコーディング機材、プロミュージシャンに使用されていました。
例えば、プリアンプにsoldano x88rやCAE 3+、空間系にLexicon PCM42が2台、SPX90、PCM70、SE-70等々。。。更にその下には、CAE BC Vibe、Tremolo、あとはシステムインターフェイス。。。
更にはパワーアンプとしてVHT2100、そしてキャビネットが2台。。。
上記、機材ラインナップを見てもらえればわかるのですが、同じ様なシステムを組もうと思うと超超超大型システムになってしまいますよね。
全く同じ機材を使ってみたいという方を僕は止める事はしないですが(笑)、今回は、2018年風にアレンジした機材を使って、同様のサウンドを作ってみようじゃないか!というテーマの元、発売されて間もない、Fractal Audio Axe-Fx IIIを使って、当時Landau氏が使っていたかのような“Rack System Tone”を可能な限り再現してみました。
それでは見ていきましょう!!(前置き長くてすいません。。これでも短くしました 汗)
先ずは、Fractal Audio Axe-Fx IIIについて見ていきましょう!!
Axe-Fx II XL+よりも遥かに多いプリセットメモリー容量を可能としたAxe-Fx III、Axe-Fx II XL+の哲学を受け継ぎながら4つものプロセッサを搭載した事により飛躍的な進化を遂げました。
ダイナミックカラーディスプレイ採用、究極の柔軟性を提供する豊富な入出力等々、とにかくライブ、レコーディング等で心強い味方になってくれる事間違いなしです!!
更に細かな詳細を知りたい方は、下記特集ページをご覧いただければと思います。
●Fractal Audio Systems Axe-Fx IIIの特集ページ
https://www.musicland.co.jp/content/fractalaudio-axe-fx/
今回はそんなAxe-Fx IIIを使用して、Landau氏のサウンドにトライしてみたいと思います!!
大きく分けて3つのシーン(Crunch/Lead/Clean)を紹介していきます!!
先ずはCrunchサウンド!
画像は、専用エディターAxe-Edit IIIにて作り上げてレイアウトです。
このエディターを使う事によって、レイアウトを組み上げる事、アンプや各エフェクターの設定もストレスなく行えます。(Axe-Fx IIIになって本体での操作性も格段に上がっています!!)
さて、本題に入っていきましょう!!
まず、サウンドの肝となるアンプですが、当時のLandau氏も愛用していたとされているSOLO 88 RHYTHM(Soldano x88rのモデリング)を使用しています。
3+(CAA 3+)でもよかったのですが、より当時のサウンドに近づける為あえてこのアンプをチョイスしました。
こういった機材チョイスが出来るのも、本人になれた気がしてほんと楽しいですよね笑(ギター練習します)
さてさて、みなさんクランチ系サウンド言えば、空間系を掛けない事が多いと思いますが、Landau氏は、空間系の使い方が見事で、リード、リズムサウンド問わず、ディレイやリバーブを掛けている事が多いんですが、ポイントは、Multitap Delay(マルチタップディレイ)を使う事だったりします。
え?マルチタップディレイって何??って方も多いかと思いますが、マルチタップディレイは1つのエフェクトに4つのディレイユニットを搭載しており、Time1~Time4の設定でリズミックなディレイサウンドを作ることが出来ます。
ディレイタイムの設定次第では、複数のディレイが重なる事によって、ディレイサウンドながらもリバーブを交えたような、奥行き感のあるサウンドメイキングが可能です。
ちなみに、Steve lukather氏がラックシステムに入れていたLexicon PCM70にもプリセットされている『Circular Delay』とほぼ同じ効果が獲れるので、ルカサー好きも是非一度お試しください。
Axe-Fx IIIには、ファクトリープリセットにCircular Delays2という名前でプリセットされていますのでそちらも是非お試し下さい。
個人的にもFX8を所有してますが、このマルチタップディレイはよく使用しており、PCM70も所有しているのですが、同じ効果が得れて、これでラックいらずです!!笑
このクランチサウンドは、思わず弦を指ではじきたくなるようなサウンドが魅力的です!!
続いてSoloサウンド!
先程のCrunch時同様アンプは、Solo 88を使用、Axe-Fx IIIになって新たに追加された『チャンネル機能』を使い、アンプブロックをLeadに切り替えています。
4つのチャンネル機能(A/B/C/D)を使用する事により、チャンネル機能は、プリセット変更と違い反応の遅れなどの副作用を伴わず、素早く簡単にパラメーターを切り替える事を可能としています。
このSoloサウンドでは、より80's感を出す為に、Pich(Detune)を使用、ピッチ幅を+/-50セント変更する事が可能で、コーラスに似た効果を得る事が出来ます。
当時のLandau氏のラックエフェクターで言えば、Yamaha SPX90(90Ⅱ)、Eventide H3000D/SEが該当するかと思います。(今回のプリセットでは、ピッチ幅を+-9セントずらしています)
これにより80年代に“Shift”する事が出来るわけですね笑
更に、DelayをONにして、サウンドに更なる奥行き感を演出しています。(牛丼特盛的な)
ここまで複数個のディレイを立ち上げても、しっかり原音とエフェクト音を分けて出力していますので、聴きやすいサウンドとなっております。
Axe Fxは、空間系のクオリティーが高く、実際のラックシステム同様、アナログミキサー(CAE Custom Mixer等)を使って、複数個のエフェクターを使い、ミキシングしたかのようなサウンドを体感してもらう事が出来ます。(是非実際店頭で体感してみてください!!)
夢のステレオシステムの世界へようこそ!!です笑
最後にご紹介するのは、Cleanサウンド!!!
Axe-Fx IIIは、Scene(シーン)ごとに名前を付ける事が可能になったのですが、それをいいことに“Dream Landau Clean”という名前を付けてしまいました(Respect!!!)
アンプは、クランチ、リード同様、Solo 88(Clean)を使い、Chorusには、LA Toneを作り上げる上で必要不可欠?!な“Stereo Tri-Chorus”を使っています(名前に負けてしまいました)
本器にプリセットされている、コーラスタイプは様々で、BOSS CE-1,Dimension, Roland SDD-320等々の萌っとしてしまう物ばかりです。。(#^.^#)
ここで、コーラスとSoloサウンドでもご紹介したディチューンを併用する事で、あの音になるわけです。
今回は、コーラスは原音にかけていますが、例えば、並列(パラレル)に配列して、コーラスを2つ同時に掛けるといった設定も良いのかもしれませんね。
大型機材を使わないとこの様なサウンドを作ることは難しかったのですが、Fractal Audioの登場により、サウンドメイキングがしやすくなり、特に、西海岸系のクリーンサウンドは、単純なコンパクトエフェクターの配列では難しい部分も出てきますので、実際の機材ではないとしても、まるで実機を繋いだようかの効果を得る事が十分可能かと個人的には考えます。
大型ラックシステムを構築する予算、運搬の面を考えると、使うメリットが十分見えてきますよね。
さて、かなり読み応えのある内容でしたが、いかがだったでしょうか!!??
ここまで読んでくれた方に感謝です!!(長くてすいません。。)
個人的主観ではありますが、空間系のクオリティーは勿論の事、Axe-Fx IIIに進化したことによって、アンプサウンドも飛躍的に良くなったと思います。
パワーアンプに繋いでキャビネットから出力する、そのままLine出力する等、様々な環境にも対応する事ができ、現代の音楽環境にベストマッチした機材だと思いますので、気になった方は是非チェックしてみてくださいね。
当店でお買い上げいただいたお客様には、購入後のサポートもバッチリさせていただきます!!
このスペースまで来ていただければ、お時間の許す限り、とことんサウンドシステムについてご相談にのらせて頂きますよ!!
勿論、実機を使ったサウンドメイキング、アナログ機材とデジタルエフェクト処理を融合できるFX8を使ったセットアップまで、出したい憧れのサウンドがある方は、先ずお近くのスタッフまでお声掛け下さい!!
では次回ブログをこうご期待下さい!!
それでは!!
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